20年先も恥ずかしくない住まいづくり

エコにリノベーションをするなら、光熱費で給湯器の選択をしない。

光熱費は、何か特別な事をしなくても掛かってしまう固定費みたいなもの

そもそも家庭のエネルギーの割合はこんな感じである

冷房 2.2%
暖房 26.7%
給湯 28.3%
キッチン 8.1%
動力・照明 34.7%

[エネルギー白書2013参照]

まずは、全体の30%近くになる給湯について考えてみましょう

給湯設備

お湯を沸かす設備の事です。お湯を沸かすには、電気・ガス・灯油・太陽光・など元になるエネルギーが必要になります。このエネルギーから効率よくお湯を作ること『高効率給湯器』が、光熱費削減の第一歩になります。最近では様々な性能の商品が出ています。まず、以前はなかった給湯器の機能は

・お湯はりがスイッチ一つでできる。しかもリモコンも複数設置できるので、キッチンに居ながらお湯はりも可能。
・追い炊きも自動でやってくれる。家族が多ければ、だんだんお湯が冷めてしまいますが、自動で追い炊きも可能に。
・『フルオートタイプ』の給湯器は、お湯はり、追い炊き、足し湯を自動で行ってくれます。『セミオート』はお湯はり、追い炊きまで自動でやってくれます。

では高効率給湯器はどのような種類があるでしょうか。

エコキュート

電気を使ってお湯を作る高効率給湯器の一つです。コンプレッサーで大気の熱を吸い上げ給湯するヒートポンプシステムを用いた設備になります。ヒートポンプと言うと、思い出されるのがエアコンですね。同じ原理になります。エコキュートの場合、ヒートポンプユニットと、貯湯タンクの構成になり貯湯タンクの容量は使う人数によって決まります。

180L 、370L 、460L、550Lの種類があり、夫婦で有れば、180L位、家族3人~5人で有れば、370Lタイプを使う事になるでしょう。しかしながら、お湯を沢山使うなど生活スタイルによっても異なるので目安程度に考えておいてください

また、敷地に余裕のない地域では、貯湯タンクの離隔距離が取れない事もあるので、薄型を使う事も視野に入れましょう。3階にお風呂や水回りのある時には、高圧型を選択肢に入れる事も考量しましょう。

エコジョーズ

ガスを用いてお湯を作る高効率給湯器です。ガス給湯器は、加熱して水を温める方式ですが、従来のものはこの過程で出る排気熱をロスしていました。その為熱効率が80%が限界でしたが、エコジョーズはこの潜熱を回収することができ、熱効率が95%まで上がりました。その結果ガスの使用量も10%削減する事が出来ます。

エコキュートと異なるのは貯湯タンクが無いので湯切れの心配がありません。また設置場所も省スペースで良いのがうれしいところです。

能力は~号であらわされ、1号は『1Lの水を1分間に25℃上昇させる能力』の事です。一般的な4人家族であれば24号給湯器で十分でしょう。20号給湯器であれば、夫婦二人でお風呂とキッチンの同時使用ができるといったイメージです。

エネファーム 家庭用燃料電池コージェネレーションシステム

エネファームは都市ガスやLPガスに含まれる水素を取り出し酸素と結合して電気を作り出すシステムでその電気を作り出す過程で発生する熱で給湯するシステムです。一般的な自動運転で、年間電気使用量の半分程度を賄う事が出来ます。更に発電する場所と使う場所が近いので、ロスが少なく環境に優しい給湯器の一つともいえます

こちらもエコキュートと同じで貯湯タンクと燃料電池ユニットの設置スペースが必要になるので、設置場所は考慮しておきましょう。

エコウィル 家庭用ガスコージェネレーションシステム

エコウィルは、エネファーム同様に電気を作る事が出来ます。ただ発電の仕方が異なり、エコウィルはガスエンジンを用いて給湯をするついでに電気も作るという感じです。ですので、給湯がメインの為エネファームのような発電効果は見込めません。一方、給湯をしていない時間と言うのは、昼間に多いので、太陽光発電はその時間に発電してくれます。両方の効率の良い発電時間を使うのが太陽光+エコウィルなのです。

こちらもエコキュートと同じで貯湯タンクと燃料電池ユニットの設置スペースが必要になるので、設置場所は考慮しておきましょう。

ECO ONE  ハイブリッド給湯暖房システム

エコワンは、電気とガスのいいとこどりの給湯システムだと思ってください。電気のヒートポンプのシステムで給湯を行い、瞬発力のある給湯器エコジョーズを搭載してヒートポンプの補助を行います。給湯と暖房に特化した商品なので住宅内のエネルギーの約6割の部分の省エネ化が図れます。

こちらも貯湯タンクと、ヒートポンプの設置スペースが必要となります。

エコフィール

エコフィールは、石油式の給湯器で、余った熱を再利用する事で効率を上げた商品です。灯油版のエコジョーズと言ったところです。従来の給湯器の効率83%から95%まで上げる事が可能になりました。灯油は寒冷地などで多く使われるエネルギーです。一般に電気・ガス・灯油・石油の順に価格が安くなるので、沢山使う寒冷地では灯油は好まれています。
こちらは給湯器と灯油タンクが必要になります。

給湯器のまとめ

エコキュート 【エネルギー】
電気
【発電なし】 【価格目安】
50万程度
オール電化プランの
スマートライフプラン
【1次エネルギー効率】
107%
エコジョーズ 【エネルギー】
ガス
【発電なし】 【価格目安】
25万程度
通常ガス契約 【1次エネルギー効率】
88%
エネファーム 【エネルギー】
ガス
発電あり 【価格目安】
250万程度
エネファームで発電エコぷらん 【1次エネルギー効率】
85.8%
エコウィル 【エネルギー】
ガス
発電あり 【価格目安】
70万程度
エコウィルで発電エコぷらん 【1次エネルギー効率】
85.5%
エコワン 【エネルギー】
電気+ガス
発電なし 【価格目安】
60万程度
通常契約 【1次エネルギー効率】
125%
エコフィール 【エネルギー】
灯油
【発電なし】 【価格目安】
40万程度
灯油価格 【1次エネルギー効率】
90%

結局どれがお得か?

ここが知りたいところだと思います。なかなかこれがお得ですよ!!と言えないのがつらいところです。それは、例えば、エネファームを使う人は温水式の床暖房も入れるし、エコワンなら温水暖房も設置すると思います。更に電気契約の自由化で電気代もまちまちになっています。エネルギーのほとんどを輸入している日本において海外の影響などで、数年単位で価格は変化し、もっと言うと電気代、ガス代は上昇傾向にあって今後はどのようになっているかわかりません。

光熱費という観点で考えると難しいのですが、上の表にある燃料の異なる機器に関しては、1次エネルギー効率で考えると比較する事で、環境に負荷があるかどうか確認することができます。「住宅事業建築主の判断基準」を参照してください。ヒートポンプを使う機器は大気の熱を利用するので、エネルギー効率は大変良くなっていると思います。

 自分の家で作れる電気は、送電ロスがなくエネルギーとしてエコ

エネファーム・エコウィルのように発電できる設備が家にある場合、一般的な電気を用いる事よりも効率が良くなります。これは一般的に

火力発電・原子力発電などで作られたエネルギーの電気が自分の家に届くまでに63%が送電ロスや廃熱で捨てられている
(出展:日本ガス協会)

と言われています。この失われているエネルギーは、自宅で創エネをすれば、無駄にする事がありません。地球環境から見ると自宅でエネルギーを作ることはとてもメリットがある事なのです。

災害時に強いのは、インフラを分けるという選択

大震災時、電気や都市ガスなどの系統エネルギーが長期にわたり供給が出来なくなりました。灯油を用いるエコフィールは、電気や都市ガスのような、インフラが分かれているので分散型エネルギーとして見直されています。LPガスも同様です。オール電化のように電気で家庭のインフラをまとめてしまうのもアリですが、インフラを分けるという選択も考える必要があります。

あなたはどの目線でエネルギーを考えますか?

お得かお得でないかは、きっと立ち位置によって全く異なってきます。

自分や家族の為なら光熱費が安くなる方がいい コスト

エネルギー輸入国である日本を考えるなら1次エネルギーを使わない方が良い 省エネ

COP会議でも話しているように地球を考えるなら CO2削減

たかが給湯器ですがじっくり考えてみてください。