20年先も恥ずかしくない住まいづくり

土地探しのポイントが、住宅設計に影響する点

新築の住宅を建てようと思うとき、まず土地探しからという人も少なくなりません。でもその土地探しがどのように住まいの設計に影響するかについては、いまいちイメージがつきません。そこで土地探し住宅設計の関係性についてお話しましょう。

まずは土地探しの注意点

①初めての不動産屋さんめぐり。注意したい事

今まで何度も不動産屋さんと付き合った事がある人は少ないでしょう。しかも、土地土地で、専門の不動産屋さんは変わってしまいます。どうやって探すのが良いのでしょうか。

CMで見たことがある不動産屋に行ってみる。
近所に沢山看板が建っている。
知り合いからの紹介
気に入っている土地に看板が建っている
知り合いの工務店に紹介してもらう
融資先の銀行さんに紹介してもらう

おおまかこのような形で探すことが一般的です。なかなか出会うチャンスが少ないので紹介が最も多いのではないでしょうか。では不動産屋さん同士で何が異なるのか。それは以下のポイントになります

  • 「指定流通機構」のレインズに基づいて土地や物件を紹介してもらう。原則不動産屋さんはこのレインズに掲載する事を義務としているので、この場合どこの不動産屋さんでも紹介可能になります。
  • このレインズ掲載は、不動産屋さんにメリットデメリットがあるので、実際は掲載されていない情報が多々存在する。そういった場合、個別に不動産屋さんの取扱い物件を探すしかない。

やはり、良い物件は。足で稼ぐしかなさそうです。立地が良くても皆さんにとってマッチしている物件かどうかはわかりません。だから、ある程度土地探しを把握しておきましょう。

②土地の情報の集め方

土地と言ってもどうやって調べればいいのでしょうか。意外と気づかない場所で土地や住まいの情報はあふれています。情報掲載のあるコンテンツを並べてみました。

新聞広告を見る
タウン誌を見る
中吊り広告をみる
不動産屋さん店頭広告を見る
月刊もしくは週刊住宅情報誌を見る
喫茶店に置いてある無料の情報誌を見る
折込チラシをみる
インターネットを活用する
候補の土地を探し、不動産屋さんの看板を見る
知り合いに聞く
不動産屋さんに『この辺の土地出たら教えてください』と伝えておく

こういった感じでまずは、物件情報に触れて見ましょう。

③あなたの住まいの設計に土地の広さは、どのくらい必要ですか?

単純に土地の広さといっても、もう生活の仕方で必要な面積は異なります。少し整理して必要な広さを検討してみましょう。

家を建てるときの家族は何人?将来は子供が増える?同居人は?
将来二世帯になる?
車庫は必要?車は何台
車の回旋経路は確保されていますか?
犬を飼う?大型犬?家の中で飼う
親がたくさん泊まりに来る?客間は必要?ゲストルーム?
ガーデニングはしたい?
土地の高低差があればアプローチも考えなければ!!
キャンプとかアウトドアはしますか?
駐輪場・バイク置き場必要?
納戸や倉庫は必要ですか?
家は平屋・二階建て・三階建て・地下室?どの規模が必要?
風致地区など法規制で壁面後退などはない?
建蔽率容積率の法規制で家が立つ面積は把握していますか?

土地の広さを検討するには、家+エクステリアだけではなくて、これからどうやってすごして行くかという生活スタイルも一緒に検討しなければ、必要な広さはわからないものです。

④土地の形状や条件は、どこまで許容できるか考えておく

土地は一期一会。すべてにおいて要望を満たせる土地はなかなか見つからないものです。仮にお金をいくらかけても、買えないものは買う事が出来ません。どこまで許容できるか初めのうちに考えておきましょう

敷地に出入りするのに、前の道路は狭くないか。車の出し入れは簡単か!
敷地に高低差はないか
敷地に勾配はないか。
擁壁があるような敷地なら。その擁壁は強度があるか
隣の塀が傾いたりしていないか。
隣地の建物が越境していないか。
敷地の形状が、長方形や三角形でも成り立つか。
敷地が道路より低くないか。
敷地の南側に建物があるのか。
南側の敷地は空き地なのか?

敷地の条件や形状は、購入前から決まってしまっています。一つずつチェックしながら自分たちがどの程度許容できるか確認しましょう。

⑤生活と環境の優先順位で考える

土地の選択では環境の優先順位も大切なポイントになっています。それは、環境の優先順位と生活の優先順位があります。

駅からの距離は、徒歩もしくは車で何分まで大丈夫か?
自転車で坂道があっても我慢できるか。
近隣に病院が無くてもよいか。
学区が異なっても良いか?
子供の学校までの距離はどの程度遠くまで我慢できるか?
都市ガスは必要か?
下水道設備は整っていた方が良いか?
緑地は近くに合った方が良いか?
散歩ができるような環境は必須か?
防犯に配慮ある街並みか?
道路に凸凹がある(ハンプ)街並みか?
道路が幹線道路への抜け道になっていないか?
周辺に大きな川が流れていないか、過去に氾濫はないか。
大きな崖崩れはなかったか。
ハザードマップにはいっていないか。

⑥土地に関わる法規制

土地は、その立地で法律も変わってきます。それらのチェック事項は以下のようなものです

都市計画区域か都市計画区域外か
用途地域
建蔽率
容積率
法22条地域・準防火・防火地域
高度地区
建築協定
風致地区
地区計画
壁面後退
緑化義務
崖条例
最低敷地面積
日影規制

このあたりの条件は家づくりに密接に影響するので土地探しの段階でも調査しておきましょう

⑦他の注意点

境界の件

不動産屋さんから土地を購入する場合は、境界の確定がなされますが、購入前に確定されていない場合があります。ここからここまでが自分の土地だと思っていても、購入するときには違っているということもあります。また、売主側の親族間でまだ協議中なのに売りに出され、購入までに後味の悪くなってしまうこともあります。まずは、境界が確定されているかどうかを、不動産屋さんに確認しましょう。

地盤の件

土地の中でも目視できないのが地盤の強度。家が建っても地盤が耐えられるかどうかは、固有の条件になるので、隣が大丈夫であっても自分の土地が大丈夫という事はありません。しかしながら、ある程度目安はわかります。まず水や沼や洲のような水に関わる地名は、もともと水害や堆積土や埋め立て地域の可能性が高いので事前に周辺の地盤調査データを確認することをお勧めいたします。また解体更地の土地の場合、以前の建物の地中埋設物があるという事も珍しくありません。必ず事前に不動産屋さんに確認しましょう。

だから家づくりの設計と一緒に土地を探しましょう

土地探しをするときは、家を計画する事と同時に進めることをお勧めします。なぜか。

土地を買うのが目的ではないはず。そこで暮らすことが目的だと思います。なのに、土地探しの時は、土地の情報ばかり気になります。だから土地さがしこそ、暮らしの事を考えてみましょう。

土地は一期一会だから、様々な条件を加味して、優先順位を決めて選ぶ。

家は、何度も建てるものではありません。土地も何度も買うものではありません。土地を選びながら家の設計を考えると、見えないものが見えてきます。その土地の最適解やその家族のエピソードも見えてきます。普通に中庭が良いと思っても、その中庭には意味が出てくるのです。住まいの設計が全く違ったものになって行きます。

気になる土地の時は何度か通ってじっくりその町を感じてみましょう。